動画マーケティングはサービスや商品のマーケティングに映像コンテンツを利用する手法です。
ユーザーの視覚と聴覚に訴える優れた情報伝達力で、サービスや商品の魅力を明確に伝えることができます。
また、You TubeやTwitter、Instagramなど、SNSでの拡散による宣伝効果や、SEOの評価が上がりやすいといったメリットもあり、普及を後押ししています。
そこで今回は、動画マーケティングのメリット・デメリットを解説するとともに、動画マーケティングを成功させるコツをご紹介いたします。
動画マーケティングを取り入れることで得られるメリットとして、主に次の4つが挙げられます。
動画が60秒間で伝えられる情報量は、文字情報にして180万語、WEBページ3,600ページに相当するといわれています。[注1]
写真やテキストに比べ、短い時間で多くの情報を明確に伝えられます。
また、動画を流すだけで情報が受動的に入ってくるため、ユーザーは「読む」などの労力を使わずに情報を入手できるのも魅力です。普段なら興味を示さないような商品やサービスにも触れやすく、結果的に購入動機につながる可能性があります。
[注1]VIDEO BREWERY:18 Marketing Statistics And What It Means For Video Marketing(英語)
動画は「動」の視覚と聴覚に訴えるコンテンツです。
テキストや写真だけで、商品やサービスの魅力や特徴を明確に表現し、細かなニュアンスまですべて伝えるのは非常に困難です。
その点、動画では、映像やアニメーションを駆使し、そこにナレーションや文字を乗せることでユーザーにわかりやすく伝えられます。
ユーザーが商品やサービスの魅力を理解すれば、「買ってみたい」「利用してみたい」という購買意欲が高まり、コンバーション率アップにつながるでしょう。
ときには特徴的なフレーズや音楽を使用しユーザーに強く印象づけることで、購買意欲を促進させることも可能です。
スマートフォンの性能向上やWi-Fi環境の整備などが日々進化する現在、外出先でも気軽にYou Tubeなどの動画再生ができるようになりました。
InstagramやTwitterといったSNSでも、動画はクリックされやすい傾向にあります。とくに面白い動画や魅力的な動画は拡散されやすく、多く方の目に留まります。
動画が爆発的に拡散されていく、いわゆる「バズる」状態になると、ターゲット層だけでなく、幅広い層への宣伝効果につながります。
● 検索されやすい情報に関連する動画
● SNSなどで拡散され話題になった動画
など、ユーザーの需要が高い動画を提供することで、SEOの評価が上がる可能性もあります。Googleから「質の高いコンテンツを提供している」と評価され、検索結果で上位表示されやすくなるのです。
上位表示されるようになると、サイト閲覧数が劇的にアップし、さらなる集客・購買促進につながります。
動画マーケティングにはさまざまなメリットがある反面、作成においていくつかのデメリットが生じます。そのため、動画マーケティングの優位性を理解しながらも、「実際に制作するまでに漕ぎ着けない」という企業も少なくありません。
動画マーケティングは、ただ商品やサービスを紹介する動画を提供すればよいわけではありません。宣伝効果を得るためには、ユーザーの心を掴む質の高い動画が求められます。
しかし、一般企業では動画制作に関する技術や知識を持った人材の確保が難しく、自社での動画制作のハードルが高いという問題があります。
パソコンに詳しい方がいれば動画を制作する自体は可能かもしれません。しかし、きちんとしたノウハウを持つ人材がいなければ、動画マーケティングのプランニング自体が上手くいきません。ユーザーのニーズに合った質の高い動画を制作することは困難でしょう。
この問題は、動画を制作会社に外注する際の弊害にもなります。動画への知識がないため、制作会社に対して自社のニーズを的確に伝えられないからです。
動画制作がプランニングから完成までにさまざまな工程が必要です。
動画制作の主な工程
1. 課題や目的の共有
2. 企画立案・構成の作成
3. 撮影・収録
4. 編集・MA
外注の場合は、制作会社からのヒアリングや納品後の修正指示など、細かなやり取りが必要です。質の高い動画を制作するなら、数週間から数ヶ月かかるとことを念頭に入れておきましょう。
上述のとおり、自社で動画制作が難しい場合は、動画制作会社に外注する必要があります。費用は制作会社やプランによって大きく異なりますが、15〜30秒のYou Tube動画広告で30万円から100万円程度が相場といわれています。
主な内訳は企画構成費、人件費、撮影費、編集費、納品費などです。
マーケティング効果を検証するためにも、動画は1本だけでなく複数制作しなければならないため、動画制作を外注するにはある程度の資金が必要です。
完成した動画がマーケティングにもたらす効果と、制作に費やす時間やコストを比較したとき、企業によっては費用対効果が悪いと判断し、動画制作を断念するケースも少なくありません。
動画マーケティングを成功させるためには、目的に合わせた動画を適切な場所で公開する必要があります。
動画は最初の5秒間でどれだけユーザーを引きつけられるかにかかっています。冒頭から商品やサービスの核心を伝えるだけでなく、「続きが見たい」と思わせる構成にする必要があります。
とくに再生から5秒後に動画広告をスキップできるYou Tubeにおいては、冒頭5秒間で勝負が決まるといっても過言ではありません。
まずは企画の段階で、動画マーケティングの目的を明確にしましょう。目的によって制作する動画のパターンも異なります。マーケティングに利用する主な動画のパターンは次の3つです。
たとえば、自社のWebサイトを閲覧する見込み顧客に対して商品やサービスをアピールしたい、興味を持ってもらいたい場合は、集客・SEO対策動画を制作します。ハウツー動画やプロモーション動画などが代表的な集客・SEO対策動画です。
コンバージョン獲得動画は、集客・SEO対策動画で獲得した見込み顧客の購買意欲を促進し、資料請求やお試し価格商品への申込み、見積もり請求などに誘導するための動画です。
商品や購入したりサービスを受けたりすることで、ユーザーが抱える問題が解決できることをアピールします。動画の視聴から購買までをいかにスムーズに促せるかがポイントです。
プランディング動画では、企業のイメージアップや信頼性を高めることで商品PRや人材採用のアピールを図ります。企業理念や社風、商品開発秘話などを、動画によって丁寧に紹介します。
できるだけ多くのターゲット層に動画をアプローチするためには、ターゲットに合った広告フォーマットを選定しなければなりません。
主な広告フォーマットは次の5つです。
【インストリーム動画】
主な配信場所:You TubeやGYAO!などの動画サイト
動画再生冒頭・途中・最後に流れる動画広告
【インバナー動画広告】
主な配信場所:Webページのバナー広告枠
サイトの右上やなどに表示されるケースが多く、音声なしが基本
【インリード動画広告】
主な配信場所:ニュース系サイトなど
ユーザーがWebページをスクロールすると広告動画が表示され、動画再生が始まる
【インフォーム動画広告】
主な配信場所:Instagram。Twitter、FacebookなどのSNS
メインコンテンツの間に表示される動画広告
【インターステイシャル動画広告】
主な配信場所:スマホのゲームアプリ、漫画アプリ、ニュースサイト
ユーザーが開いたページに強制的にポップアップする動画広告
高いマーケティング効果を獲得できる動画広告を作りたいなら、「安価だから」「納品が早いから」といった安易な選び方は禁物です。
動画制作会社に依頼する際は、適切な予算設定や豊富な制作実績のほか、自社のニーズをきちんと汲み取った企画提案をしてくれるかどうかをしっかり確認しましょう。
※参考サイト(弊社も掲載いただいています):おすすめ動画制作業者一覧 / マーケティング101
動画マーケティングは、視覚と聴覚に訴える有効なマーケティング手法です。高い情報伝達力でユーザーの興味や購買意欲を促すだけでなく、SEO効果によるサイト閲覧数アップやSNS拡散による宣伝効果が期待できます。
動画マーケティングに成功するためには、商品やサービスの魅力を明確に伝える動画、ユーザーの心に響く動画を制作することです。
自社制作が難しい場合は、自社のニーズや目的に合った制作会社を選び、企画〜配信までしっかりサポートしてもらいましょう。